当施設では、多床室で安全に過ごしていただいております。
「多床室は、プライベート空間がないからお父さん（または、お母さん）が可哀想」という声が多く聞かれます。ご家族の皆様にまずお伝えしたいことが「安全」と「プライベート」のどちらを優先して、より良い余生を過ごしていただきたいのかを重要視すべきだということです。
統計的にも「個室」と「多床室」の転倒事故発生率は「個室」の方が高いということをご存知でしょうか？
また、認知症についても理解をされているでしょうか？
個室ではもちろんプライベート空間があり、ある程度の自由な生活ができるというメリットがあります。
しかし、デメリットとしては「転倒してしまった」、「死亡していた」などの発見が遅れることが多くあるのもまた事実であります。そして、当施設では見回りの時間を設けておりません。なぜ設けないかというと、定期的に見回るよりも「常に側で守りたい」という思いがあるからです。
認知症は現在ある症状が進行しないということではありません。認知機能の低下が緩やかな人や、突然認知機能が低下する人もいらっしゃいます。「トイレの場所がわからない」、「今いる場所がわからない」、「今何時なのかわからない」などの見当識障害が見られます。その他にも、排泄物やティッシュペーパーを食べ物と認識してしまい食べてしまう異食行動が見られてしまうこともあります。
これら全ての事象は、必ずこうなってしまうということはありませんが一例としてお伝えします。
当施設では、「目が届き・手が届き・聞き逃さない」という3つの要素が利用者様の安全を守る上で必要不可欠になると考えているため多床室を採用しております。
前提として、羞恥心に配慮しているので是非ご家族様の目で確かめて決めていただければと思います。